子宮体癌について

子宮体癌は体部の内膜から発生した癌で、頚癌と比較し日本人には少ない子宮癌ですが、最近は本邦でも増加傾向にあり、以前は9対1(頚癌対体癌)といわれていましたが、最近は大学によっては6対4にまで増加してきています。
体癌は頚癌と異なり女性ホルモン(エストロゲン)に依存する腫瘍で、妊娠の経験のない方、肥満の方、糖尿病、高血圧、閉経後の方に多く発生しますが、最近は閉経前の方も増えている印象があります。一般的には最後の妊娠後10年以降に発生することが多いのですが、それ以前に発症する方もいますので、生理以外の子宮体部からの出血がある場合は体癌の検査も必要です。
診断は細胞診でスクリーニングし、異常がある場合には組織を採取します。最近は診断のために腟から見る超音波診断装置が使用され、内膜が厚い場合には体癌が疑われます(特に閉経後の場合)。超音波診断は無痛であり、内膜細胞診の器具が入らない、子宮口が閉鎖した閉経後の患者さんの場合に特に有用です。また、子宮鏡というファイバースコープを子宮の中に挿入し、病巣の広がりなどを診断することもあります。
症状としては異常出血がほとんどの患者さんにみられます。疼痛はあまりありません。閉経後に出血が見られた場合には体癌検診が必要です。しかし、閉経後の出血は必ずしも体癌だけではありません。萎縮性腟炎などでも出血しますので、病院で検査を受けられることをおすすめします。