子宮癌について

1.子宮がんによる死亡率は減少している

近年、子宮がんによる死亡率は年々減少しております。そのため子宮がんはもう恐くないような印象を持ってしまう方がいるかもしれません。この減少の理由として最近の子宮がんの治療法が進歩したように考えるかもしれませんが、残念ながら治療法の進歩は微々たるもので、死亡率を下げるほどの進歩は見られていないのが現実です。例えば、進行期I、II、III、IV期のそれぞれの5年生存率を、20年前と現在を比較しますとほとんど差はありません。すなわち、進行期別に考えると20年前の成績と同じということです。

2.子宮がんによる死亡率の減少の理由は?

では子宮がんの死亡率が減少している理由は何でしょう。その大きな理由は進行した子宮がんが減少してきているということと、かつ0期などの早期で発見される症例が増えたからです。これにはがん検診の果たした役割が大きいのです。がん検診は必要ないという内容の本が一般向けで売られていますが、子宮癌の場合、癌検診の果たした役割は大きいのです。

3.症状の有無による進行度は?

症状がなく検診を受けた場合、頚がんの場合、早期癌である0期、Ia期の占める割合は76%であるのに対し、症状があり、がんであった場合はこれら早期癌 の占める割合は12%にすぎないとの報告があります。症状のないうちに検診をうけることが大切であることが分かると思います。

4.若者に頚がんが増えている

最近、子宮頚がんの若年化が注目されています。20才代、30才代の前がん状態が増加しています。妊娠に前癌状態が発見されることもそんなにめずらしくありません。検査を受けた事のない方は妊娠初期に受けておくと良いでしょう。

5.癌検診の方法は?

子宮頚部のがん検診ではまず細胞診を行いますが、数秒で終わり痛みはありません。その結果が異常であれば、コルポスコープという顕微鏡のようなも ので子宮口の部分を拡大して観察し、病気の最も進んだ部分から組織を採取します。これと診察により進行期が診断され治療法が選択されます。
子宮体癌検診は子宮の中に細いブラシなどの細胞採取器具を挿入し、直接体部から細胞をとってきます。頚部の細胞診では体癌の診断は50%くらいしかできず、体癌の診断を行うためには体癌細胞診を行わなければなりません。