避妊について  1.ピル(OC)

避妊について その1(ピル・OC)

最近は少産時代になり、計画的に出産するため避妊が受胎調節として意味がもたれてきました。避妊法としては種々の方法がありますが、大きく分けて永久避妊法と一時避妊法があります。

永久避妊法とは手術によるもので、男性に対する精管を結ぶ手術と女性に対する卵管を結ぶ手術があります。一時避妊法としては1.基礎体温測定法 2.コンドーム法 3.ペッサリー、殺精子法 4.子宮内避妊器具(いわゆるリング) 5.経口避妊薬がありますが、それぞれ一長一短があります。

経口避妊薬は2種類の女性ホルモンが含まれている錠剤でピルまたはOC(oral contraceptives)と呼ばれています。使用方法を間違わなければほぼ100%の避妊効果があります。これは排卵を抑制することにより効果があらわれるのですが、その他子宮内膜に作用して着床を阻害したり、子宮の出口の頚管からでる粘液の性状を変化させて、精子が頚管を通過しにくくするなどの作用により避妊効果をあらわします。

ピルの長所は

  1. 正しい使用によりほぼ100%の効果がある。
  2. 子宮内膜癌や卵巣癌の発生率を下げる。(子宮の体部の癌や卵巣癌になりにくくなる)
  3. 骨盤の炎症の発生を抑える。
  4. 子宮外妊娠や卵巣出血の発生率を下げる。
  5. 良性乳線疾患の発生を抑える。
  6. 過多月経、月経困難症、月経前緊張症の発生を抑える。(月経血の量を少なくし、生理痛をやわらげる。月経の開始前のむくみや乳房痛をおさえる。)
  7. 月経不順が解消する。

短所は

  1. 毎日服用しなければならないので、面倒である。
  2. 副作用がある。(吐き気、頭痛、乳房緊満感などは数%、体重増加は少なく0.8%-2.2%、その他は1%以下です。)
  3. ピルをもらいに定期的に通院しなければならない。

などがあげられます。

ピルを飲んではいけない人もいます。それは、
1.血栓性静脈炎、血栓症などの既往がある人 2.脳、心血管障害のある人 3.子宮内膜癌、乳癌の人 4.35才以上で1日15本以上の喫煙者、5.重症の高血圧 6.前兆を伴う片頭痛 などです。

ピルは欧米では10-30%使用されており、ドイツでは生殖年齢の女性の50%以上の方が服用しています。しかし、日本では1%しか使用されていません。世界中で最も多く使用されている薬ですが、最も誤解されている薬とも言われています。ピルは安全な薬であるということから、2006年1月から、服用前の検査が必要なくなりました。問診と血圧と体重測定だけです。
ピルによるリスクを1とすると、出産のリスクは6、タバコのリスクは167!!です。ピルよりタバコが極めて危険なものであることがわかります。また、ピルは非常に安全であるということを示すものです。