避妊について  3.緊急避妊薬

2005年12月に緊急避妊薬についてアメリカ産婦人科学会の指針として下記のように発表されました。

  • 性交後できるだけ早く1回量そして12時間後にもう1回服用する。
  • 作用機序・・ 確定していないが、排卵を遅らせたり、抑制することが報告されている。緊急避妊は着床する前に有効であり、着床した後は無効である。
  • 副作用・・悪心嘔吐が多い。悪心43%、嘔吐16%に見られる。吐き気を押さえるには初回服用前1時間前に制吐剤を使用すると吐き気の抑制、回数の減少 をもたらす。服用後2時間以内に吐いたら再度服用した方がいい。
  • 不正出血・・次の月経予定日の1週間前後に月経が始まる。一部の人は不正出血が数週、数か月後に出ることがある。
  • サプリメントの一つのセイントジョンズ、一部の抗けいれん剤、一部の抗レトロウイルス剤は有効性を減殺する可能性がある。
  • 緊急避妊薬は従来の避妊薬が禁忌の人でも短期間なので使用してもいい。すなわち、心血管障害、片頭痛、肝機能障害、授乳女性も用いてもいい。
  • 使用前の検査、診察は必要ない。
  • 緊急避妊は効果が時間とともに低下するので、できるだけ早く開始する。性交時の服用がより効果的である。性交後72時間までに始めれば有効であると報告されているが、最近の研究では120時間までは中等度の効果があると報告されている。
  • 効果としては、計算上74%を妊娠を予防する。これは、緊急避妊ピルを使用しなければ、8人妊娠するところを2人に減らすことができるということであ る。(しかし、報告によりこの数字は異なり、56-89%の範囲であり、これらの報告を集めたデータが74%という数字である)
  • 使用後、経過観察は必要ない。しかし、月経が1週間以上遅れれば、妊娠の可能性はあるので来院した方がいい。また、出血、下腹痛が続くようであれば、来院しなければならない。なぜなら、自然流産か子宮外妊娠の可能性もあるからである。
  • 緊急避妊を使用した後、次の避妊はいつからすべきか。・・・緊急避妊は排卵を遅らせることにより効果が出るので、同じ周期の後半に排卵する危険がある。それゆえ、緊急避妊を用いた後は、コンドームなどで避妊しなければならない。また、緊急避妊薬を再度使用してもいい。
  • 緊急避妊薬の効果は上記のように100%ではないので、継続的に避妊をするのであれば、副作用がほとんどない低用量ピルの服用が望ましい。(低用量ピルの効果に関しては別のページを参照してください)