喫煙と不妊

タバコに発がん性があることは明らかにされており、一般にも周知されていると思います。また、妊娠している場合には、タバコを吸うと、流産、死産の率が高くなり、胎児の発育も悪いことも知られていると思います。しかし、タバコが不妊の原因になるということはあまり知られていないかもしれません。
タバコを吸っている人は吸っていない人より閉経平均年齢が早いことが分かっています。これは喫煙により、卵細胞が早くに枯渇してしまうことが原因とされています。このことは、喫煙が卵巣に影響を与えていることを示しており、さらに、喫煙は、不妊にも関わってかることが予想されます。実際、下記のようなタバコと不妊、妊娠に関する事実が明らかにされつつあります。
タバコを吸っている人は中々妊娠しずらいと言われています。妊娠を希望してから、妊娠に至るまでの期間が長くなり、12か月以上妊娠しない人は20-30%高くなると言われ、また、3.5か月以内に妊娠する率は、喫煙しない人は58%ですが、10本吸う場合には42%に低下し、9.5か月以内に妊娠する率は、吸わない人は80%ですが、10本以上吸う場合は69%に低下するという報告があります。
体外受精を行なった場合も、タバコを吸っている人は成功率が低いことが知られています。すなわち、体外受精における喫煙女性の妊娠率は非喫煙者に比較し、平均20%減少すると報告されています。また、妊娠したとしても流産率が高くなります。
喫煙は男性不妊にも影響を与えています。喫煙は精子の状態も悪化させ、喫煙している人の精子濃度、総精子数、総運動精子数に有意な低下をもたらします。喫煙者の精子濃度は15.3%低下、総精子数は17.5%低下、総運動精子数は16.6%低下し、正常形態精子の数も低下するとの報告されています。精子の状態が悪い方はタバコは止めた方がいいと思います。